2021/03/18

『これよりは 恋や事業や 水温む』(虚子)~桜ばな いのち一ぱいに 咲くからに~『佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ』~推敲の名手(俳聖・芭蕉)果てし無い人類の《(感染症》との闘い [東大寺 二月堂. 修二会] (PART Ⅱ)

 

      『桜ばな いのち一ぱいに 咲くからに

                       生命かけて わが眺めたり』(岡本 かの子) 

『春を呼ぶ』東大寺二月堂の1270回目 (修二会)「身体健全に守らせたまえ南無観自在菩薩」 

『五穀豊穣.万民快楽』幸せを祈る(東大寺.修二会)小生は1270回目二月堂の修二会」

参る前に 広い(東大寺境内)で最初に訪ねるのが大仏殿の創建より古く 天平四年(733)

良弁僧正 創建の『金鐘寺』の一堂でもある『法華堂・三月堂』です 

東大寺.法華堂「三月堂」「北門」の芭蕉の句碑! 

東大寺・三月堂「龍王之瀧」の 前

                    『水取りや 氷の僧の 沓の音 』   《 水取りや 籠の僧の 沓の音 》 

天下安泰.万民幸福・1270回目を迎えた伝統行事・粛々と行われている[ニ月堂・修二会

御隣りの「法華堂」~「北門」にある 芭蕉の句碑は

   《水取りや 籠の僧の 沓の音》

 ところが 松尾芭蕉が 貞享元年 伊勢.・伊賀.大和.近江を巡った[野ざらし紀行]の稿本.

写本の中でも芭蕉 直筆とされている 『天理本』には[籠の僧]ではなく[氷の僧]

なっているそうです

  二月堂に籠りて (前書)     『水取りや 氷の僧の 沓の音』 

(天理大学付属 天理図書館は小生の地元でも有り高校生時代から屡 受験勉強と称して

利用させて頂いていましたが 残念乍ら未だ芭蕉 直筆とされている『天理本』原本を 

拝読出来る様な機会がありませんでした!



俳壇の大御所()『氷の僧だから名句!籠の僧とすれば駄句に過ぎない!』

   『佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ』  ~推敲の名手~「俳聖 芭蕉」 

{奥の細道} 山寺.立石寺~蝉の句}は推敲例として有名ですが~  

『山寺や 石にしみつく 蝉の声』 (曾良書留)

『淋しさの 岩にしみ込 せみの声』(木がらし)

『さびしさや岩にしみ込 蝉のこゑ』(初蝉.泊船集)

   『閑さや 岩にしみ入 蝉の声』

 [閑さや](岩にしみ入)~推敲にて『奥の細道』本文には「佳景寂寞として

           心すみゆくのみおぼゆ」と言ったのでしょうね! 

平泉中尊寺に詣でた時の{光堂}(金色堂)  『五月雨の 降のこしてや 光堂』

 『蛍火の 昼は消えつつ 柱かな』

『五月雨や 年ゝ降りも 五百たび』

『五月雨の 降のこしてや 光堂』 

『随行日記』曾良によれば日は{天気朗} 芭蕉は五月雨を降らし(鮮やかな光堂)となり

余にも名句として残っているのでしょうね! 

『これよりは 恋や事業や 水温む』(高浜虚子)

 大正5(高商句会)で虚子が 東京高等商業の卒業生を送る俳句~『水温む』

コロナ禍乍らもそんな季語が相応しい季節を迎えまました! 

『観音の 大悲の桜 咲きにけり』(正岡子規) 

    『この山の 樹樹のことごと 芽ぐみたり

           桜のつぼみ稍 ややにゆるむ』(岡本かの子)

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「春を待つ」人の心の.天も焦げよと松明の炎見上げつつ~春を呼び~[春寒の弥生三月]~果てし無い人類の(感染症)との闘い.新型コロナウイルスの終息を!~ (東大寺 二月堂修二会.お水取り) (PARTⅠ)

 うちのぼる 佐保の川原の 青柳は

       今は春べと なりにけるかも(萬葉集 巻8 一四三三 大伴坂上郎女) 

(人が知らず知らずに犯している過ち)を 東大寺.二月堂の本尊「十一面観世音菩薩」

 懺悔する[修二会.お水取り]大仏開眼と同じ天平勝宝4(752)年から一度も途切れる

ことのない「不退の行法」東大寺二月堂の「お水取り」旧暦2月に人々の幸せを祈る

法要 『修二会』今年で1270回目を迎えました! 

『人間は自然が自然どおりに動いていく.その法則の中で生きていくしかない~(五穀豊穣)

(万民快楽)(風雨順時)があって初めて成り立つもの~「春を待つ」人の心の悩みが

あるから 修二会はこれだけ続いてきた』2(大導師)を務められた[上司永照師]

「お水取り」への思いですね! 

10年前も参籠され 今年は祈りの中心「大導師」橋村公英執事長 東日本大震災.

関西でも揺れを体感した人は多いだろう.行に励んでいた橋村さんは[気づかなかった]

練行衆は行の間.二月堂の宿所で合宿生活をするので携帯電話.テレビに接することは

無く[人から話を聞き夜になってから知った修二会の記事が載る新聞を読む事はあるので

翌日以降だんだん状況が理解できました][ともかく最後まで勤め上げるという思いだけ

他の練行衆もそうだったでしょう](橋村執事長) 

(新型コロナウイルス禍)~『東大寺公式サイトより』

新型コロナウイルス感染症の 拡大防止に対し東大寺では医師など専門家の皆さまの

ご助言も参考に信仰を寄せていただいている皆様.並びに参籠する練行衆や寺職員等の

安全と感染拡大防止のため修二会のお松明拝観を下記の通り一部制限させていただく

ことと致しました! 

(お松明)は基本的にご覧頂けますが二月堂下芝生や広場の人数が一定数以上になれば

以降お越しの方は第2拝観所へ誘導 します

312日~14~どなたもお松明を二月堂下芝生広場でご覧いただくことは出来ません.

夕方5時以降 二月堂周辺の事前に設定された区域内に滞在することも出来ません


奈良公園.春日野園地に設置する大型ビジョンに映画監督の河瀨直美さんが撮影した

お松明の様子をライブ配信.どなたでもご覧いただけます

映像は一部の旅館やホテルにも配信する予定です

全ては信仰を寄せて頂いる皆様と法会に関わる練行衆の参籠衆の感染予防.並びに

1270回目の修二会の無事遂行・満行の為ですので 今回はなるべく拝観をお控え下さい

我々は歴史を途絶えさせることの無い様に 最大限努めます

皆さまの御理解.御協力をお願い致します(東大寺) 

走る 火影 揺れる あふれる涙 燃える

             燃える 燃える 松明 「修二会」 

♪春寒の弥生 三月春まだき 君の肩にはらり 良弁椿 ここは東大寺 

早にゆく人垣の 誰となく独白く 南無観世音 折から 名残り 雪 

君の手は既に 凍り尽くして居り その心 ゆらり 他所にあり

もはや二月堂 天も焦げよと松明の 炎見上げつつ何故君は泣く 雪のように

火の粉が降る~~♪「修二会」  (さだまさし 作詞・作曲) 

天平勝宝752~連綿と途切れず幾多の辛酸を潜り抜け1250年以上.連綿と続けた1270回目

『春を呼ぶ』東大寺二月堂の(修二会)  「身体健全に守らせたまえ南無観自在菩薩」 

新型コロナウイルスへの対応に追われた 東大寺二月堂の修二会は13日未明(お水取り)

名の由来となった 本尊に供える香水を 二月堂下の閼伽井屋.若狭井でくまれ二月堂との

間を3往復して内陣に納められ前行も含めて約1カ月続いた修二会は15日未明満行を迎え

練行衆はお堂を出て石段を厳かに下り修二会の行法「達陀」で用いた帽子を子供に被せ

息災を願う(達陀帽いただかせ)「身体健全に守らせたまえ南無観自在菩薩」唱えて

いますが 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の為にも声に出すことは

控え滞りなく粛々と行われました! 

春寒の弥生三月十五日未明 大和路の春を呼ぶ煌めく()~古都の祭典は世の平穏.祈りを

捧げ 厳格な清浄さで 慰霊と災害.復興への 祈願!

二月堂本尊の十一面観音に人々の罪を 懺悔『五穀豊穣}『万民快楽』---幸せを祈る

1270回目『修二会』315日未明に(満行)を迎えました! 

           『遠くより マスクを外す 笑みはれやか』 (富安風生.虚子選)

 

ぬばたまの 黒髪山の山草やますげに 小雨降りしき しくしく思ほゆ

                                               (萬葉集 巻11  2456 作者未詳) 

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