(水無月の 夏越の祓する人は
千歳の生命 延といふなり~)
【公事根源】一条兼良 有職故実書著
(茅の輪を潜ると 夏の疫病や 災厄から免れこの一年を災難 無く過ごさせて戴く御 祓
(夏越しの大祓)は奈良朝に宮中で始まり悠久に各地の 神社.仏閣で営まれていますね
『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』
(中村 草田男)
(茅の輪)という茅でできた大きな輪を 三度くぐって
身を清め 本年後半の心機一転を誓う(夏越しの大祓)
令和3年は 昨年に引継ぎ 新型コロナウイルス感染拡大防止の為.行事を縮小.取り止めを
される社寺や夏越祓においても (皆で茅の輪をくぐる)所作を取止.人形・形代に穢れを
移して納め 茅の輪を各自で随時くぐって祓う事に変更されている神社もありますね!
京都の多くの神社でも六月晦日に(夏越神事)が行われ京の夏の風物詩とされていますが
平安神宮の様に応天門前に 茅の輪が設置され開門中は自由にくぐる事が出来ますが
(夏越神事)は神職のみで行なわれ 一般の参列は不可になり~多くの社寺は神職を
先頭にして参列者全員が一列になって(茅の輪)を くぐる所作を 「密」になるため
中止とされることが多い様ですね!
「夏越しの天神さん」御誕辰祭・学業向上を祈願 大茅の輪くぐり・天神さんの日
夏本番の前~(大茅の輪くぐり)の神事 !
菅原道真の御誕辰祭に夏越の神事が催されます 楼門に直径5mもの(大茅の輪)が掲げられ
天神さんの縁日のあるこの日は「夏越天神」 例年は植木市.骨董品市等の露店も出て
賑わっていますが「天神市」は残念乍ら中止されたと聞いています
酷暑を無事に越すことを願い~(夏越 天神)夏本番を前に茅の輪をくぐり~(茅の輪)が
(智の輪)にも 通じると言われていますね!
『母の分も一つくぐる茅の輪かな』 (一茶)
小生 例年元朝詣の 春日大社の(夏越 大祓式) 午後3時 二の鳥居の近くにある祓戸神社で
行われ春日参道には直径約2㍍の立派な茅の輪が設けられ.神官に続いて例年なら
参列者が次々と潜る(夏越)今年は一般の参拝者の参列は不可になりました
『茅の輪つくる茅の青繩も にほひたち』(山口 青邨)
(往馬大社)~(夏越の大祓)
集まって行なう(茅の輪くぐり)は中止になりましたが.めいめいで 茅の輪を くぐることが
でき.昇殿してのご祈祷は 当日の申し込みも可能です
暑い夏を 無事に乗り越えられる様に祈願!
悪霊邪神.稲の害虫を払い 五穀豊穣を祈祷! 布留 石上神宮 神剣渡御祭(でんでん祭)
(でんでん)と鳴る太鼓の音に合わせて末社の神田神社へ渡るでんでん祭.例祭の後に
お田植神事(御田祭り)が行われ夕刻.布留.本社にて 例年なら(夏越の祓)が行われて
いましたが~今年は新型コロナウイルスの流行及び感染拡大防止の為(夏越の祓)に
先立って行なわれる~
神剣渡御祭(でんでん祭)御田植神事は中止(茅の輪くぐり)は 各自で間隔を開け乍ら
くぐることが出来ました
柿本人麻呂歌塚・和邇下神社~(夏越の大祓)
当時の官道(上ツ道)と龍田から伊賀へと延びる治道 横田道.要衝に鎮座する(和邇下神社)
(和爾部.櫟井臣)の祖神とされる孝昭天皇の皇子.天足彦国押人命と日本帯彦国押人命が
祀られていましたが 現在は 本社大己貴命(大国主命)素盞鳴命.稲田姫命が
祀られています
延喜式内の(和爾下神社)古墳が治道山と呼ばれ 治道社.牛頭天王社の西隣に
建てられた柿本寺との関係で(柿本上宮)とも呼ばれていましたね
和邇下神社の(祇園まつり)当日に境内では(茅の輪くぐり)が催され~また 以前は
[櫟本小学校]の校庭では(円筒埴輪の燈火会)が同時開催.学校の屋上から燈火会を観賞!
打ち上げ花火も有り~多くの露店が出る祇園まつりで賑わう参道に家族と伴に加わり
楽しいひと時を過ごした時も有ります
大和 大神神社では(大祓みわの茅の輪神事)
拝殿前の斎庭には三つの茅の輪で作られた(みわの 茅の輪)が設置され~(大祓みわの
茅の輪神事)が催されますが祭典の参列は不可になりました
拝殿前には大神神社の三ツ鳥居に因み 杉.松.榊の三霊木を 其々の輪の上に掲げた三つの
大きな(三輪の茅の輪)は 自由にくぐる事が出来・茅の輪が設置されている間は
無病息災・災難除けの「茅の輪守り」が授与されます!
「祓戸大神」大鳥居の南側に鎮座し御祓さんの名で親しまれています
神職・巫女・神社関係者のみで「水無月の夏越の祓する人は千歳の命延ぶといふなり」の
古歌を唱え乍ら茅の輪を3回くぐり大祓詞奏上時には神馬引きが行われます
橿原神宮では神楽祈祷(夏越祈祷神楽)(大祓)
大祓式以降の穢れを祓い清める神事! 橿原神宮では新型コロナウイルス感染症拡大防止の
観点から皆様にお集まりいただく状況を避ける為6月30日の「夏越大祓」並びに7月1日
「夏越神楽祈祷」の各神事を奉仕者のみで執り行い参列を取り止めとさせていただきます
『思ふ事 皆つきぬとて 麻の葉を
切りに切りて 祓えつるかな』(和泉 式部)
『炎天を 槍のごとくに 涼気すぐ』(飯田 蛇笏)
「槍のごとくに涼気すぐ」~蛇笏師の名句の如く皆さん方も爽快に(夏越の祓)を
迎えられる事かと思います
『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』(中村 草田男)
( 水無月の 夏越の祓する人は
千歳の生命延といふなり~)
【公事根源】一条兼良 有職故実書著{室町中期}
· 『やすらかに 人とほしたる 茅の輪かな』 (長谷川櫂)
『形代に さらばさらばとする子かな』 (小林一茶)
『蓮田風 あほつ形代 流しかな』
(石田 波郷)
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