2023/10/05

(大和の味酒・杜氏の祖といわれる(高橋活日命) 日本清酒 発祥の地.奈良~采女の 袖吹きかへす 明日香風~猿沢の池もつらしな「中秋の名月」の日に行われる『釆女祭』

               『猿沢の 池もつらしな 吾妹子が    

                               たまもかづかば 水ぞひなまし』

                           日本古典文学大系『大和物語』 第百五十段 

日本清酒 発祥の地「奈良」大物主大神が祀られる 三輪.大神神社⇒神々と酒の繋がり

全国の酒造家の信仰を集める大神神社境内に杜氏の祖といわれる 高橋活日命を祀った

(活日神社)もあります.

    三輪に係る枕詞が 味酒(うまざけ)と言われ 大和と日本酒がいかに関係深いかを

    窺い知る事ができます. 

日本書紀 崇神天皇御紀に記された高橋活日命 国中で 疫病が大流行し天皇もその対応に

苦慮されている時.夢の中で大物主大神から「天皇の子孫である 大田田根子を祭主に.

酒を奉納しなさい」という 御告げがあり. 杜氏の高橋活日命を呼び.一夜で酒造りを

行い神酒を 奉納すると.疫病は去り国が栄えた物語が日本書紀の一節にあります


日本酒造組合中央会が定める日本酒の日10月1日 奈良県葛城市寺口の 飲む人の心に

語りかける酒造りの梅乃宿酒造は2日.酒の品質向上と酒造りを担う蔵人らの安全を

願う[醸造祈願祭]を執り行い 蔵では9月半ばから今季の新酒の仕込みが始まり.

一部を今月下旬の[蔵開き]で限定酒として販売されます.『梅乃宿』は山田錦中心の

米と超軟水の葛城山系 伏流水で仕込んで醸す柔らかくきめ細かな味.

正暦寺』は.正暦3年(992年)に一条天皇の勅命を受けて兼俊僧正が創建した寺.正暦寺が

清酒発祥の地であることは.種々の古文書. 室町時代の酒造記である『御酒之日記』には

「菩提泉」という項があり菩提山寺(正暦寺)で造られている清酒の製造方法が詳細に

記載され興福寺の 僧侶によって 室町時代末期から書き継がれた『多聞院日記』も.

正暦寺の酒造りについて言及しています. 


 奈良県内には 27の酒蔵があり.それぞれの地域で.土地ならではの気候風土.文化を生かした

(大和の美酒)を育んでいます. 

『吉野杉の樽酒』御祝い事.行事に欠かせない樽酒の鏡開き.⇒[吉野杉の樽酒]は

杉樽の酒の美味しさを瓶に封じ込めた.[瓶詰め樽酒] 

『嬉長』伝統と手作りを大切に今様をさぐる 創業以来400有余年~「酒に心あり」

生駒の名水と酒米が織りなす芳醇で上品な味. 

『稲天』心のふるさと天理.吟の里を高精白.香りは穏やかだが旨味が凝縮されている.

酸が味わいを引き締め吟醸特有の透明感が~ 

『猩々』全国新酒鑑評会において金賞を受賞. 南部杜氏の 長年の経験と技術を注ぎ込み

230年の歴史を持つ蔵で醸し出された大吟醸.穏やかな香り 滑らかで 上品な旨味を~

       『采女の 袖吹きかへす 明日香風 

                      都を遠み いたづらに吹く』

                 (志貴皇子)『萬葉集』 巻1-0051 

新型コロナウイルス禍の影響で 四年ぶりに一年の中で最も月が美しい中秋の名月(29日)


        猿沢池では『采女祭』満月の下で[管絃船]を

池に浮かべ幻想的な伝統行事が催されました 水面に月を映した猿沢池を2隻の[管絃船]が

優雅に回遊.花扇を池に投じて采女の霊を慰めました.  

(奈良時代)~帝の寵愛を受けていた(采女)帝の心変わりにより 寵愛を受け無くなった

事を悲しみ 猿沢池の畔の柳に自らの衣を掛けた上で猿沢池に自ら入水した(釆女伝説) 

謡曲『釆女』の題材にもなった 采女伝説ですね!『枕草子』に取りあげられ(猿沢池)の

東の堤には釆女が入水するとき衣を掛けたという(衣掛柳)の石碑もありますね! 

          毎年「中秋の名月」の日に行われる「采女祭」

         

        今年(2023年)の中秋の名月の日~(9月29日)

「采女祭」前日に采女神社で「宵宮祭」が行われ中秋の名月当日17時は「花扇奉納行列」

秋の七草で造られた「花扇」と呼ばれる飾り物を乗せた御所車や稚児たちや十二単を来た

(花扇使)⇒「天平衣装」で着飾り(三条通り)を JR奈良駅から(采女神社)まで

(奈良のまち)を練り歩きます 

春日大社の神官による神事(18時)[花扇]が奉納!19時頃.雅楽が演奏され 猿沢池の上を

(花扇)や(花扇使)を乗せた2隻の管絃船(龍頭・鷁首)が巡り「華麗に光り輝く燈籠と

池に浮かぶ船」と言う幻想的な「花扇」本体が池に浮かべられ~

『釆女祭』は佳境に入ります! 

(釆女神社)は『春日大社の末社』で興福寺にも近く(猿沢池)に 隣接しています!

釆女神社の鳥居が東にあるのに社殿が西向き(釆女の霊が池を見るのが辛い!)

興福寺別院の北東隅にあったが現在地に渡り東から出入りするようになり 

鳥居が建った「奈良坊目拙解」この様な説もありますね 

采女神社では(糸占い)[月明かり]の下で(赤い糸)を針に通すことが出来れば願いが

叶うとされる(糸占い) 三条通り周辺では夜店や屋台で賑わっています. 悲恋の

「采女伝説」に由来する(仲秋の名月)の日 古都・奈良の優雅な風物詩と言えますね! 

         『わぎもこの ねくたれ髪を 猿沢の池の

                     玉藻とみるぞ かなしき』(柿本人麿) 

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