2017/06/05

み熊野の 浦の浜木綿 百重なす~[南方熊楠]生誕百五十周年! 南紀伊.白浜~歌人.俳人の琴線にも触れた~[牟婁の湯]





み熊野の 浦の浜木綿 
 百重なす  心は思へど 
 直に逢はぬかも(柿本人麻呂)  
       萬葉集巻四・496


[日本三大古湯[白浜.有馬.道後温泉]
飛鳥時代より[牟婁の湯][紀の温湯]と称され~斉明・持統天皇
文武天皇の行幸~宮人達に親しまれた白浜温泉!
『雨にけふる 神島を見て 紀伊の国
         生みし南方熊楠を思ふ』 (昭和天皇}
一枝も 心して吹け 沖つ風
       わが天皇の  めてましし森そ (南方熊楠)
天皇陛下が田辺湾に御入港(昭和46) の際 [神島] 御案内役を
勤め御召艦[長門]艦上で生物学についての御進講申し上げた
博物学の巨星[南方熊楠] (生誕 和歌山)
植物学.菌類学者~[民俗学の創始者]ですね!

天皇陛下は再び当地へ行幸(昭和37)の際~[南方熊楠翁]
追懐の御歌を御詠みになりました
[雨にけふる神島を見て紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ]
南方熊楠[生誕の地.和歌山]~平成29(2017)150周年!
[南方熊楠]生誕150周年記念事業が催されています
江戸時代は[目鏡岩][高嶋.円月島] の名が付けられたのは
明治以降と言われている[円月島] [天然の鳥居][円月島]
春と秋・海蝕洞の中に夕日が沈む[ビューポイント]
シャッターチャンスを狙う写真愛好家も多数おられますね!
[番所山](標高32.5m}~番所山の頂上から見渡す田辺湾.太平洋
オーシャンビュー円月島や塔島を望む風光明媚な自然公園
[温泉の街~南紀白浜~琴線に触れ.風情や風景に魅せられた歌人.俳人達
歌や句が刻まれた歌.句碑が散見される(南紀伊白浜)
 忙種.入梅前の晴れ間に巡って見ました!
[瀬戸崎の先端から太平洋に向けて突きだしたスロープ状
白く柔らかい岩は第3紀層の砂岩からなる大岩盤!
畳を千枚(4ha)敷ける程の広さの~[千畳敷]
三段壁.[和歌山県の夕陽100]円月島と並び千畳敷
南紀伊白浜の壮大な景勝地ですね!
[三段壁]高さ50m.断崖絶壁が約2kmも続く景観は絶妙.勇壮!
漁師が船や魚の群れを見張った場所[見壇]に由来すると言われ
三段壁.岩肌に打ち寄せる黒潮が激しくぶつかり合っています
 [展望台]⇒地下36mの洞窟まで降られ観光施設「三段壁洞窟」
 [三段壁展望台]の近くに[白浜]を深く愛され長く滞留した際
その日光を独得の名画として世に広く紹介された[鍋井画伯]
鍋井画伯讃碑がありまね!
[この南紀伊一帯の光をひヾきをまたその息吹きをめでた人
その名は鍋井克之 その生粋の絵と文とによって一層
南紀伊の宝石は輝いた](竹中郁)
[南紀伊白浜]~風情や風景に魅せられ多くの歌人.俳人
(歌碑・句碑)巡りと洒落込んで見ました
瀬戸の歌碑.本覚寺の近の県道沿い海側
[牟婁の浦の 瀬戸の崎なる鳴嶋の
    磯越す浪に濡れにけるかも] (萬葉第十二巻3164)

松瀬青々~本覚寺境内
[貝を見てあとは桔梗を眺めけり] (松瀬 青々)

白良浜.浜通り.白良湯
[波寄する白良の浜の烏貝
      拾ひやすくも思ほゆるかな  (西行法師)

[紀の国の温泉の濱に 児をつれ来
        はな菫摘むも冬と思わず (中村 憲吉)

「牟婁の湯」
[ふる國の磯のいで湯にたづさはり
  夏の日の海に落ちゆくを見つ] (斎藤 茂吉)
熊野巡遊の際の虚子~外湯.崎の湯
[温泉のとはにあふれて春尽きず] (高浜 虚子)

[白濱の牡丹桜に名残りあり]    (高浜 虚子)

山口誓子師の句碑は
[炎天に清流熱き湯なれども]    (山口  誓子)

[真珠作業場絶対静止の海]     (山口  誓子)
田辺湾.堅田の海は~綱不知~太平洋に面した
三段壁の荒々しい海岸と異なり静かな海
誓子師は[絶対静止の海]と表句されていますね!

外湯.綱の湯
[風莫の 浜の白浪いたつらに
 ここに寄せ来る見る人無しに] (柿本人麻呂)
[川柳]句碑~浜通り.銀座通り(山王神社.境内)
[雲に聳ゆる神の国梅かをる] (本田渓花坊}

有間皇子を思う 真白良媛の想い
[岩代の 浜松が枝を引き結び
             まさきくあらば また帰り見む]
柿本朝臣人麻呂歌四首 (萬葉巻四.496.497.498.499)
[三熊野之 浦乃濱木綿 百重成 心者雖念 直不相鴨]

[み熊野の 浦の浜木綿 百重なす
           心は思へど 直に逢はぬかも]

[古尓 有兼人毛 如吾歟 妹尓戀乍 宿不勝家牟]
[いにしへに ありけむ人も 我がごとか
            妹に恋ひつつ 寐ねかてずけむ]

[今耳之 行事庭不有 人曽益而 哭左倍鳴四]
[今のみの わざにはあらず いにしへの
             人ぞまさりて 音にさへ泣きし]
[百重二物 来及毳常 念鴨 公之使乃 雖見不飽有.
[百重にも 来及かぬかもと 思へかも
                 君が使の 見れど飽かずあらむ] 
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