2018/07/01

『母の分も一つくぐる茅の輪かな』 {一茶}(天つ菅麻を本刈り断ち 末刈り切りて瀬織津比売が大海原に持ち出でなむ{祝詞}





『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』(中村 草田男)

『住吉の 砂の音聞く 茅の輪かな』(阿波野 青畝)


水無月の 夏越の祓する人は   千歳の生命延といふなり~
【公事根源】一条兼良 有職故実書著{室町中期}
天つ菅麻を本刈り断ち 末刈り切りて瀬織津比売が 大海原に持ち出でなむ{祝詞}
《熱中症予防強化月間》7月(環境省)
(熱中症は一人ひとりが正しい知識を持つことで 防ぐことができます)

熱中症は職場.学校.スポーツ現場での発生だけでなく夜間や屋内も含め子供から
高齢者まで幅広い年代層で発生.熱中症に罹る人が 急増する7月を
「熱中症予防強化月間」と設定されています
間も無く二十四節気で最も暑い頃とされている『大暑』(7.23)がやってきます!
特に高齢者の方々は 室温の高さや 喉の渇きも感じにくくなると言われています

水分補給は喉の渇きを感じずとも早めに補給!適度な室温
電気代では無く 体調を崩さない事が大事.皆様の 御自愛をお祈りし水分補給.
適度な室温.お互いに胆に命じておきたいものです!
気象庁~こまめな水分補給を!ご高齢者は体温調整機能が低下し[暑さを感じにくい]
熱中症にかかりやすくなります!
外出時はカバンなどに補水液[アルミパック]や熱中症対策のキャンディーなどを
入れておくと安心です!熱中症になった人への応急処置にも役立ちます
水無月の夏越の祓する人は 千歳の命 延というなり)
茅の輪を 潜ると 夏の疫病や災厄から免れこの一年を災難 無く過ごさせて戴く
夏越しの大祓) 奈良朝に宮中で始まり悠久に各地の神社.仏閣で営まれています
「母の分も一つくぐる茅の輪かな」  (一茶)
茅の輪)という茅でできた大きな輪を三度くぐって身を清め本年後半の
心機一転を誓う(夏越しの大祓)
東大寺では (盧舎那仏)の前に 茅草で作った直径約2m{茅の輪}が設けられ除疫病を
祈る{夏越しの祓い}に由来する法要{東大寺 解除会}月遅れの 7月下旬に 催されて
いますが.殆どの神社・仏閣では 陰暦六月晦日に「夏越の大祓」行われていますね!
京都の多くの神社でも 六月晦日に{夏越神事}京の夏の風物詩とされています
{水無月祓})~上賀茂神社.吉田神社.建勲神社.白峯神社.地主神社.貴船神社.
城南宮.車折神社.梅宮神社.御香宮神社 etc
御誕辰祭.大茅の 輪くぐり(天神さんの日) 夏本番の前~{大茅の輪くぐり}
事が 菅原道真の {御誕辰祭} (625)日に{夏越の神事}が行われています!
酷暑を無事に越すことを願い~(夏越 天神)夏本番を前に茅の輪をくぐり
茅の輪()智の輪にも通じると言われていますね!
小生 例年元朝詣の 春日大社の(夏越 大祓式)午後3 二の鳥居の近くにある
祓戸神社で行われ春日参道には直径約2㍍の立派な{茅の輪}が設けられ
神官に続いて参列者が次々と潜り.皆さんが無事の{ } 祈っておられました
{300人の参拝された方々~細かく切った紙を体に振りかけ無事の夏 越を 
祈っておられました!~身についた罪や穢れを祓い去り~無事に夏を乗り切れる
様にと祈願する神事とされています
『茅の輪つくる茅の青繩も にほひたち』  (山口 青邨)
往馬大社}~(夏越の大祓}
小生の氏神様とも言える 往馬大社の(夏越の大祓)拝殿で神事.この半年間に知らず
知らずに犯した罪や穢れを~渡された人形にうつしておられます
天つ菅麻を本刈り断ち 末刈り切りて瀬織津比売が大海原に持ち出でなむ{祝詞}
祓戸社でお祓いと祝詞奏上~晒を張り切り裂く
往馬大社の(茅の輪くぐり)は 高座の横で行われ宮司を先頭に《水無月の 夏越の
祓する人は千年の命 延というなり~》茅の輪をくぐり乍.暑い夏を無事に
乗り越えられる様と参拝の皆さんが祈願されています
悪霊邪神.稲の害虫を払い 五穀豊穣を祈祷!布留 石上神宮 {神剣渡御祭(でんでん祭)
小生の故郷 布留 石上神宮では神剣渡御祭
でんでん)と鳴る太鼓の音に合わせて末社の神田神社へ渡る~{でんでん祭}(6.30)
例祭の後に{御田祭り}お田植神事が行われ夕刻には布留.本社にて{夏越の祓}が行われます
神剣を先頭に~古歌を朗詠し{茅の輪くぐり}参列者が一列になって行われ(茅の輪)
御田祭り)早苗は参列者が少しずつ持ち帰り~暑い夏の無事・御祓いで災難無く
過ごせるように御祈願されています
柿本人麻呂歌塚・和邇下神社~{夏越の大祓}
当時の官道{上ツ道}と龍田から伊賀へと延びる治道 横田道~要衝に鎮座する和邇下神社
和邇下神社の {祇園まつり} 当日に境内では{茅の輪くぐり}が催され~また 以前は
[櫟本小学校]の校庭では{円筒埴輪の燈火会}同時開催.学校の屋上から燈火会を観賞
打ち上げ花火も有り多くの露店が出る祇園まつりで賑わう参道に家族と伴に加わり
楽しいひと時を過ごした時も有ります
大和 大神神社では(大祓みわの茅の輪神事)
拝殿前の斎庭には三つの茅の輪で作られた{みわの 茅の輪}が設置され~{大祓みわの
茅の輪神事}が祈祷殿前斎庭にて祭典!
神職が人形に息を吹きかけ 麻布を破ったりけがれと罪を祓い落とされていました
各地から参拝者に来られた500人の方々が直径約3メートルの茅の輪を8の字に
潜り無病息災を祈っておられました
拝殿前には大神神社の三ツ鳥居に因み杉、松、榊の三霊木を其々の輪の上に掲げ
(三輪の茅の輪)9日まで設置!
遣唐使が旅立つ前には参拝していたと言われる大和神社{夏越の大祓式.茅の輪くぐり}
大和天川村の天河大辨財天社で{大祓式}
橿原神宮では神楽祈祷{夏越祈祷神楽}{大祓}
大祓式以降の穢れを祓い清める神事~この後半年間の無病息災を願う祈祷が
行なわれていますね!
《夏越の祓》迎える.稲穂が実って来る月(穂含月)
思ふ事 皆つきぬとて 麻の葉を
  切りに切りて 祓えつるかな (和泉 式部)
炎天を 槍のごとくに 涼気すぐ飯田 蛇笏)
連日の様な{熱い夏}~蛇笏師の名句の如く「槍のごとくに涼気すぐ」
皆さんも爽快に(夏越の祓)を迎えられた事かと思います
左大辨葛城王等賜姓橘氏之時御製歌一首
橘者 實左倍花左倍 其葉左倍 枝尓霜雖降 益常葉之樹
                                               萬葉巻6-1009番 聖武天皇
葡萄美酒夜光杯 欲飲琵琶馬上催
   酔臥沙場君莫笑 古来征戦幾人回{王 翰}

{葡萄の美酒夜光の杯 飲まんと欲すれば  琵琶馬上に催す 
      酔うて沙上に臥すも  君笑うことなかれ 古来征戦幾か回る}
山麓の我が家へ帰ってから暫くは (こころ.からだ)(日々是好日)
~ポジティブに拙宅の床の間に掲げたのが~{葡萄の美酒 夜光の杯飲まんと~}


盛唐の詩人・王翰~(西郷隆盛)「山行」日夜 朗詠を楽しんでいます
「山 行」 (西郷隆盛)
駆犬衝雲独自攀  犬を駆り雲を衝いて独り自ら攀じ
豪然長嘯断峰間  豪然として長嘯す断峰の間
請看世上人心険  請う看よ世上人心の険なるを
渉歴艱於山路艱  渉歴するは山路の艱きよりも艱し
『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』(中村 草田男)

水無月の 夏越の祓する人は   千歳の生命延といふなり~
   【公事根源】一条兼良 有職故実書著・室町中期

[自分が涙を流さなければ人の涙を誘うことはできない
自分が信じなければ人を信じさせることはできない]
     (Sir Winston Leonard Spencer-Churchill)
天つ菅麻を本刈り断ち 末刈り切りて
            瀬織津比売が大海原に持ち出でなむ{祝詞}
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