2020/03/18

『桜ばな いのち一ぱいに 咲くからに(観音の大悲の桜)~『佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ』~推敲の名手(俳聖・芭蕉)果てし無い人類の《(感染症》との闘い[二月堂.修二会](PART Ⅱ)


 『桜ばな いのち一ぱいに 咲くからに                                                                   生命かけて わが眺めたり』
                                                                                                            (岡本 かの子)
(千代田区.靖国神社境内の「標本木」で観測史上最も早い(東京の桜の開花)
発表されました(3.14)京都は(二条城)大阪は(大阪城公園)「標本木」(ソメイヨシノ)
開花は3連休に成りそうですね!
『初桜 折しもけふは 能日なり』 (松尾芭蕉)
『春を呼ぶ』二月堂の1269回目 (修二会)「身体健全に守らせたまえ南無観自在菩薩」
新型コロナウイルスへの対応に追われたお水取り.満行(3.15)を迎え練行衆はお堂を
出て石段を厳かに下って宿所に向い修二会の行法「達陀」で用いた帽子を子供に
被せ息災を願う(達陀帽いただかせ)例年「身体健全に守らせたまえ南無観自在菩薩」
唱えていますがるが 今年は新型コロナウイルス(感染拡大防止の為)にも声に出す
ことは控え滞りなく粛々と行われました!
厳格な清浄さで 慰霊と災害.復興への 祈願!
二月堂本尊の十一面観音に人々の罪を 懺悔{五穀豊穣}{万民快楽}---幸せを祈る
1269回目『修二会』315日未明に(満行)を迎えました!
人類が一度は克服したかに見えた感染症でしたがHIV(エイズウイルス)との闘いは
既に30年以上!エボラウイルス等新ウイルスが現れ(薬剤耐性菌)生まれ2003年流行.
SARS(重症急性呼吸器症候群)より感染拡大のペースが速い 新型(コロナウイルス
COVID-19)との闘いが深刻化していますね!
新型コロナウイルス・COVID-19)の感染が拡大世界の151カ国.感染者は
累計で231000人超!~果てし無い 人類の(感染症)との闘いが続いています
新型コロナウイルスとの格闘に国際協調が不可欠迅速.果敢な対応が急務と言えますね!
Omizutori began in 752 of the Nara period. 
Since then, it has been practiced every year 
without cessation, even though the hall was 
burnt down and also amidst wars. 
This year it is the 1266th ceremony.
                                         (英語で言うなら お水取り 一部.朝日新聞)
『五穀豊穣.万民快楽』幸せを祈る(東大寺.修二会)小生.二月堂に参る前 
広い(東大寺境内)最初に訪ねるのが大仏殿の創建より古く天平四年(733) 
(良弁僧正創建『金鐘寺』の一堂でもある 『法華堂・三月堂』でした!
東大寺.法華堂{三月堂}「北門」の芭蕉の句碑!
三月堂龍王之瀧の 前 『水取りや 氷の僧の 沓の音 』《 水取りや 籠の僧の 沓の音 》
天下安泰.万民幸福・1268回目を迎えた伝統行事・粛々と行われているニ月堂 {修二会
御隣りの{法華堂}{北門}にある 芭蕉の句碑は《水取りや 籠の僧の 沓の音》
ところが 松尾芭蕉が 貞享元年 伊勢.・伊賀.大和.近江を巡った[野ざらし紀行]
稿本.写本の中でも芭蕉 直筆とされている 『天理本』には 籠の僧ではなく氷の僧
なっているそうです
 二月堂に籠りて (前書)      『水取りや 氷の僧の 沓の音』
(天理大学付属 天理図書館は小生の地元でも有り高校生時代から屡 受験勉強と称して
利用させて頂いていましたが 残念乍ら未だ芭蕉 直筆とされている『天理本』原本
拝読出来る様な機会がありませんでした!
俳壇の大御所()『氷の僧だから名句!籠の僧とすれば駄句に過ぎない! 』
『佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ』     推敲の名手.{俳聖 芭蕉}
奥の細道 山寺.立石寺~蝉の句は推敲例として有名ですが~  
『山寺や 石にしみつく 蝉の声』(曾良書留)
『淋しさの 岩にしみ込 せみの声』(木がらし)
『さびしさや岩にしみ込 蝉のこゑ』(初蝉.泊船集)
『閑さや 岩にしみ入 蝉の声』
{閑さや}{岩にしみ入}~推敲にて『奥の細道』本文には
「佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ」と言ったのでしょうね!
平泉中尊寺に詣でた時の{光堂}(金色堂)  『五月雨の 降のこしてや 光堂』
『蛍火の 昼は消えつつ 柱かな』
『五月雨や 年ゝ降りも 五百たび』
『五月雨の 降のこしてや 光堂』

『随行日記』曾良によれば日は{天気朗}芭蕉は{五月雨}を降らし{鮮やかな光堂}となり
余にも名句として残っているのでしょうね!
『これよりは 恋や事業や 水温む』(高浜虚子)
大正5(高商句会)で虚子が東京高等商業の卒業生を送る俳句~『水温む』
そんな季語が相応しい季節を迎えまました!
『観音の 大悲の桜 咲きにけり』(正岡子規)
       『この山の 樹樹のことごと 芽ぐみたり
                                            桜のつぼみ稍 ややにゆるむ』(岡本かの子)
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