2020/07/01

『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』(千歳の命 延といふなり~『母の分も 一つくぐる 茅の輪かな』(夏越の大祓)


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  『やすらかに 
      人とほしたる 
        茅の輪かな』 
             長谷川 櫂



(茅の輪を潜ると 夏の疫病や 災厄から免れこの一年を災難 無く過ごさせて戴く(御 祓)
(夏越しの大祓)は奈良朝に宮中で始まり悠久に各地の神社.仏閣で営まれていますね!
『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』(中村 草田男)
(茅の輪)という茅でできた大きな輪を三度くぐって身を清め
                                         本年後半の心機一転を誓う(夏越しの大祓)
令和2(2020)新型コロナウイルスの流行感染拡大防止の為.行事を縮小.取り止めを
される社寺や夏越祓においても(皆で茅の輪をくぐる)所作を取止.人形・形代に穢れを
移して納め茅の輪を各自で随時くぐって祓う事に変更されている神社もあります
平安時代初期.東大寺の別当が夏の疫病除けの為.南都の諸大寺に呼びかけ法要
「解除会」を行ない中断や衰退した時期もありましたが現在も東大寺で「解除会」
7288時~15時が行われます
盧舎那仏の前に茅草で作った直径約2mの茅の輪が設けられ大仏さまに健康を祈願されます
今年(2020)は茅の輪の設置場所が変更される可能性もある様子ですね
(夏越の大祓)に由来する法要東大寺解除会月遅れの 7月下旬に 催されていますが
殆どの神社仏閣では陰暦六月晦日「夏越の大祓」行われていますね!
京都の多くの神社でも六月晦日(夏越神事)行われ京の夏の風物詩とされています
(水無月祓)~上賀茂神社.吉田神社.建勲神社.白峯神社.地主神社.貴船神社.城南宮.
車折神社.梅宮神社.御香宮神社 等々

御誕辰祭・大茅の輪くぐり・天神さんの日 ~夏本番の前~{大茅の輪くぐり}の神事
菅原道真の御誕辰祭に夏越の神事が催されます
楼門に直径5mもの「大茅の輪」が掲げられ天神さんの縁日のあるこの日は「夏越天神」
例年は植木市.骨董品市等の露店も出て賑わっていますが「天神市」は残念乍ら中止
されたと聞いています
酷暑を無事に越すことを願い~(夏越 天神)夏本番を前に茅の輪をくぐり~(茅の輪)
(智の輪)にも通じると言われていますね!
「感染拡大防止対策」として参拝者.近隣住民の健康と安全確保を考慮し7月1日より
当分の間開閉門時間等を縮小・御朱印は朱印紙の授与のみ受付とされています
『母の分も一つくぐる茅の輪かな』 (一茶)
小生 例年元朝詣の 春日大社の(夏越 大祓式)午後3時 二の鳥居の近くにある祓戸神社

行われ春日参道には直径約2㍍の立派な茅の輪が設けられ神官に続いて例年なら参列者が
次々と潜る(夏越)今年は一般の参拝者の参列は不可になりました
『茅の輪つくる茅の青繩も にほひたち』(山口 青邨)
(往馬大社)~(夏越の大祓)
小生の氏神様とも言える 往馬大社の夏越の大祓~拝殿で神事.この半年間に知らず
知らずに犯した罪や穢れを~渡された人形にうつしておられます
天つ菅麻を本刈り断ち末刈り切りて瀬織津比売が大海原に持ち出でなむ(祝詞)
祓戸社でお祓いと祝詞奏上~晒を張り切り裂く~
往馬大社の(茅の輪くぐり)は 高座の横で行われ宮司を先頭に《水無月の 夏越の
祓する人は千年の命 延というなり~茅の輪をくぐり暑い夏を無事に乗り越えられる様祈願
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の為参拝者が集まって行なう茅の輪くぐりは
中止され各自が(茅の輪くぐり)を致しました.
御願いすれば昇殿しての御祈祷は可能ですね!
悪霊邪神.稲の害虫を払い 五穀豊穣を祈祷!布留 石上神宮 神剣渡御祭
(でんでん)と鳴る太鼓の音に合わせて末社の神田神社へ渡るでんでん祭.例祭の後に 
お田植神事(御田祭り)が行われ夕刻.布留.本社にて例年なら(夏越の祓)が行われて
いましたが~今年は新型コロナウイルスの流行及び感染拡大防止の為(夏越の祓)に

先立って行なわれる神剣渡御祭(でんでん祭)御田植神事は中止(茅の輪くぐり)
各自で間隔を開け乍ら くぐることが出来ました
柿本人麻呂歌塚・和邇下神社~(夏越の大祓)当時の官道(上ツ道)と龍田から伊賀へと
延びる治道 横田道.要衝に鎮座する(和邇下神社)(和爾部.櫟井臣)の祖神とされる
孝昭天皇の皇子.天足彦国押人命と日本帯彦国押人命が祀られていましたが現在は
本社大己貴命(大国主命)素盞鳴命.稲田姫命が祀られています
延喜式内の(和爾下神社)古墳が治道山と呼ばれ治道社.牛頭天王社の西隣に
建てられた柿本寺との関係で(柿本上宮)とも呼ばれていましたね
和邇下神社の(祇園まつり)当日に境内では(茅の輪くぐり)が催され~また 以前は
[櫟本小学校]の校庭では(円筒埴輪の燈火会)同時開催.学校の屋上から燈火会を観賞!
打ち上げ花火も有り~多くの露店が出る祇園まつりで賑わう参道に家族と伴に加わり
楽しいひと時を過ごした時も有りました
大和 大神神社では(大祓みわの茅の輪神事)拝殿前の斎庭には三つの茅の輪で作られた
(みわの 茅の輪)が設置され~(大祓みわの茅の輪神事)が祈祷殿前斎庭にて祭典!
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の為参列は不可.神職と巫女のみでくぐられるます
拝殿前には大神神社の三ツ鳥居に因み..榊の三霊木を 其々の輪の上に掲げた
三つの大きな(三輪の茅の輪)621日~75日迄「茅の輪」が設置されています
橿原神宮では神楽祈祷(夏越祈祷神楽)(大祓)
大祓式以降の穢れを祓い清める神事!630日の(夏越大祓)~(夏越神楽祈祷)
71日は参列が不可になりました
   『思ふ事 皆つきぬとて 麻の葉を
       切りに切りて 祓えつるかな』(和泉 式部)
   『炎天を 槍のごとくに 涼気すぐ』(飯田 蛇笏)
「槍のごとくに涼気すぐ」~蛇笏師の名句の如く皆さん方も爽快に(夏越の祓)
迎えられた事かと思います
左大辨葛城王等賜姓橘氏之時御製歌一首
 橘者 實左倍花左倍 其葉左倍 枝尓霜雖降 益常葉之樹 萬葉巻6-1009番 聖武天皇
葡萄美酒夜光杯 欲飲琵琶馬上催  酔臥沙場君莫笑 古来征戦幾人回(王 翰)
(葡萄の美酒夜光の杯 飲まんと欲すれば  琵琶馬上に催す 酔うて沙上に臥すも
   君笑うことなかれ 古来征戦幾か回る)
(ウィズ・コロナ時代) 山麓の我が家へ帰れば(日々是好日)ポジティブに拙宅の
床の間に掲げたのが(葡萄の美酒 夜光の杯飲まんと~)
盛唐の詩人(王翰)~(西郷隆盛)「山行」
(西郷隆盛を詠ず)(城山)~朗詠を楽しんでいます
「山 行」 (西郷隆盛)
駆犬衝雲独自攀     犬を駆り雲を衝いて独り自ら攀じ
豪然長嘯断峰間     豪然として長嘯す断峰の間
請看世上人心険     請う看よ世上人心の険なるを
渉歴艱於山路艱     渉歴するは山路の艱きよりも艱し
『茅の輪立つ 極大三角 冨士の岳』(中村 草田男)
(水無月の 夏越の祓する人は 千歳の生命延といふなり~)
【公事根源】一条兼良 有職故実書著{室町中期}
自分が涙を流さなければ人の涙を誘うことはできない
      自分が信じなければ人を信じさせることはできない
                 (Sir Winston Leonard Spencer-Churchill)
·         『やすらかに人とほしたる茅の輪かな』 (長谷川櫂)
   『形代にさらばさらばとする子かな』 (小林一茶)
    『蓮田風 あほつ形代 流しかな』     (石田 波郷)

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