『熱燗を 嗜み臘虎の 襟を立て』(久米正雄)
(2022年の[六十干支]「壬寅」は「陽気を 孕み春の胎動を助く」
冬が厳しいほど春の芽吹きは 生命力にあふれ 華々しく 生まれる
ことを表し寅は 十二支の中でも辰と並び (四聖獣)に列し
お祈りしました」(唐招提寺)
(岡本元興長老)が言われている様に新型コロナウイルス退散の
迎春を祈願致したいものです
『伎芸天ほの初冬の光 格子より』そんな青邨の俳句を瞼に浮かべ乍ら
登大路の 奈良国立博物館へ急いだものです!
名画の殿堂 藤田美術館展―傳三郎のまなざし―
2019年春の奈良国立博物館.特別展「国宝の殿堂
藤田美術館展」の続編で(藤田美術館.所蔵品)で絵画作品を中心とした
名品が一堂に紹介されており 全74件の展示作品中.初公開作品は
23件もあり 藤田美術館外での初公開となる作品は19件ですね
蔵の美術館『藤田美術館』FUJITA MUSEUM
藤田美術館は 2022年4月リニューアルオープン予定ですが~明治から
大正時代に掛けて建てられ 藤田家邸宅の 蔵を改装.邸宅のほとんどを
焼失し1945年の大阪大空襲でも延焼を免れ美術品を守り抜いた蔵で
新たな 藤田美術館も60年余り親しまれてきた~[蔵の美術館]
[この際.大いに美術品を蒐集し.かたわら国の宝の散逸を防ごう]藤田 傳三郎
幕末期に長州藩の尊王攘夷運動奇兵隊に参加.維新後大阪に移り 明治2年
軍靴製造を始め陸軍用達業者⇒西南戦争で利益を~14年(1881)
藤田組を創設⇒鉱山業を中心に諸事業を興す
大阪紡績.阪堺鉄道等の創設にも参加し大阪商法会議所(大阪商工会議所)
第二代会頭(初代会頭五代友厚)を務め 関西財界の巨頭と言われ
明治44年(1911)男爵大阪財界に大きな功績を残しています
(藤田傳三郎)は若い頃から古美術への造詣が深く茶道具に対する
鑑識眼は卓越していたと云われ能や茶道をはじめ日本文化を好み
邸宅には(能舞台)や沢山の(茶室)を構え⇒維新後の廃仏毀釈で
歴史的な 仏教美術品の数多くが海外への流出に憂慮これを
阻止する為にも 膨大な 財を投じたと言われていますね
BSフジ(近代の岡山を拓いた男.藤田傳三郎)で[明治の実業家.藤田傳三郎は
自らの 命運を賭して岡山県.児島湾干拓の 難工事を完成に導いた. 近代の
岡山を拓いた功労者(藤田傳三郎)の知られざる姿に迫る]として
報道されました!
名画の殿堂 藤田美術館展-傳三郎のまなざし-
もって 美術品蒐集を行ったかに注目し 各時代の名品を展示いたします
近年藤田美術館と 奈良国立博物館が共同で行った所蔵絵画の調査で
確認された 隠れた名品群 国宝.重要文化財に指定される コレクションを
代表する絵画作品と共に隠れた名品をご覧頂きます
2022年4月に控えた藤田美術館のリニューアル前に コレクションの
魅力を一層 深く味わって頂く機会となれば幸いです』
(奈良国立博物館)
『大獅子図』(竹内栖鳳筆) 明治35年(1902)
京都画壇の巨匠.竹内栖鳳の代表作
明治33~34年の渡欧後 ライオンの絵が評判に日本画の技法で金地を
背景に堂々としたライオンの姿を描いています
藤田美術館の 近代絵画を代表する傑作
『吉原通図』(鳥文斎栄之筆) 江戸時代
隅田川を渡り遊郭吉原へと繰り出す男性2人 隅田川を渡る様子を墨のみで
穏やかに描き 吉原に到着するや華やかな着物を身に纏った女性が集う
鮮やかな色彩の世界を~水墨から彩色表現へと転換する対比が面白いです
(奈良国立博物館・東新館)では 天平彫刻の名品~聖林寺の国宝.
十一面観音菩薩立像や大神神社付属の大御輪寺伝来の仏像
大神神社の自然信仰を示す三輪山の禁足地の出土品などを
展示されています
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