2021/11/03

(天平の息吹を今に伝える正倉院宝物.千年の時を経てなお燦然と輝く至宝の数々(霾やシルクロードの果てに奈良)『第73回 正倉院展』なら仏像館金剛力士立像~国のはじまりの地(奈良大菊人形展) (PARTⅠ)


『秋萩の 散りの乱ひに 呼びたてて 
鳴くなる鹿の 声の遥けさ』

                                     湯原王 鳴鹿歌一首 (萬葉巻八1550

                  秋芽之落乃乱尓呼立而 鳴奈流鹿之音遥者 

大和盆地の紅葉前線.大台ケ原から始まり北和の盆地部へ 紅葉.{}~落葉 広葉樹が織り

なす 鮮やかな錦織!奈良公園 浮雲園地. 南京櫨(ナンキンハゼ)等々で煌びやかな紅葉

奈良公園は日本で唯一の ナンキンハゼ紅葉の名所です

新しい樹木が育つ事が難しい環境⇒鹿達の食害にもなり南京櫨の種子は有毒成分

含んでいて.生き残ったとも言われていますね! 


『霾や シルクロードの果てに 奈良』(田岡千章)          

天平の息吹.燦然と輝く至宝の数々~『第73回正倉院展』

                                 (奈良国立博物館) 令和31030日~1115 

例年なら奈良公園.登大路の奈良国立博物館の長蛇の列に混じり遠来の方々とも談笑し乍ら

入館を待ったものですが「第73回正倉院展」では昨年同様に新型コロナウイルス感染

防止の為 入場制限等があり観覧には(前売日時指定券)の予約.発券が必要で当日券の

販売は無く指定された日時以外の入館は出来ません

(入館前に 検温を実施.マスクの着用でスムーズに入館が出来.燦然と輝く正倉院の

至宝の数々を間近で鑑賞出来ました! 

*『正倉院は 奈良時代に建立された東大寺の倉庫で聖武天皇の遺愛の品々を中心とする

 約9,000件の宝物を今に伝えます.正倉院展はこれら正倉院宝物中から 毎年60件ほどを

選び 公開する展覧会で73回目を迎え 楽器.調度品.染織品.仏具.文書.経巻等正倉院宝物の 

全容を伺える様な多彩なジャンルの品々が出陳され 宝物が織り成す 豊かな世界を

お楽しみいただけます

近年.宮内庁正倉院事務所で本格的な調査が行われた筆を始め 墨..紙といった

文房具が出陳されるのも今回の大きな特徴です.これらに注目する事で人々の

知識の源泉となり.また国の統治に欠かせない 文書行政を支えた当時の 

書の文化に思いを馳はせる機会ともなります』~(奈良国立博物館) 


(漆金薄絵盤)

大きく花開いた蓮をかたどる香炉の台座煌びやかな装飾は 華やかな 天平文化の象徴!

(正倉院)に 伝わる仏具では 屈指の華麗.木製の岩座の上を巡る 432枚の 蓮弁

上半身が人.下半身が鳥  (迦陵頻伽)

 

(螺鈿紫檀阮咸) 

聖武天皇の遺愛品で 中国で34世紀頃に成立.円い胴部をもつ 4絃の琵琶. 阮咸と呼ばれ

楽器を愛用した 仙人.阮咸にちなんで 名が付いたとされています

 

(黒柿蘇芳染金絵長花形几) 

天板は蘇芳塗を施した黒い筋目の出た黒柿の3材を合わせ細長い四つ葉のような形に.

華足と呼ばれる植物をあしらった脚が四隅に側面に数種類の 植物.蝶や鳥が金泥で細密に

描かれていいます

天板の裏に「戒壇」の墨書があり 東大寺の戒壇院で供物の献納に用いたとされています

 

(白瑠璃高坏) 

(瑪瑙坏)(水精玉)等と一緒に 漆小櫃に収められ 天平勝宝4(752)49(大仏開眼会)

奉納されたことが知られています

 

(白銅柄香炉) 

現存する唯一の 紫檀姓製香炉で法会の際等に使われた供養具.僧侶らは 焚いた香を入れて

柄の部分を持ち 仏に芳香をささげたという

白銅製でL字形に曲げた柄の先端部には獅子獅子を使う同様の形式は で流行した様です

 宝物が織り成す豊かな世界(天平文化)煌めきを現在迄も伝える (正倉院宝物)

鑑賞出来る絶好の貴重な機会ですね! 

藤皇后天皇に奉れる御歌} 光明皇后.御製

   『吾背子と 二人見ませば 幾許か この降る雪の 嬉しからまし』 (萬葉 巻八1658

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