『烈日の 光と涙 降りそゝぐ』 (中村草田男)
暴風雨に見舞われ近畿地方を縦断した台風7号 8月16日は [オショライさん]と
呼ぶ魂を.再び あの世へと 送り出す「五山送り火」
(如意ヶ嶽)(大文字山)の中腹で 点火され. 古都の夜空には綺麗に
「大」の字が現れました!
反時計回り (妙法)(船形)(左大文字)(鳥居形)に火がともされ⇒室町時代以降の
壮大な京都の伝統行事⇒「葵祭」 「祇園祭」 「時代祭」と並んで京都四大行事の
一つ 古都の夏の風物詩ですね!
もとで育成され文字や絵.点火迄の風習や点火の仕方が それぞれ異なり.
村人達の心に「見せたい 人」がいたから (佛教大学歴史学部. 八木透 教授)
京都全体の行事になり ⇒ 更に 多くの人達に美しく見せようという意識が
高まったと思います.それぞれの村には 思い浮かべる(オショライさん)があり,
現世で見送る人達がいる.
昨年「大」の字の主たる6点に点火した事も.伝統を絶やさない為に 規模を
縮小しながらも.知恵を絞り創意工夫した(送り火)の精神の現れ~
『それぞれに灯し方が違うのは. どうすれば美しく 格好良く火を灯せるかと
いうことを追求した結果で.見る人を感動させるために趣向をこらす~
思想は 京都独特のもの~(祇園祭)はその典型ですが 送り火は[火の風流]と
表現されたりします」(佛教大学 八木透教授)
「火には『祓い』の意味もあります. 室町時代から 戦などで たくさんの人が
亡くなると火を灯して御祓をして来ましたから.....
(保存会の古老 談) 火を灯し続ける事で.人々の 無病息災を願う(送り火)は.
そんな 強い意志で灯されているんです」(八木教授)
京都を囲む山々に6つの 絵と文字が 炎で描き出される瞬間.亡き人の帰り道を明るく照らし 見送る人の心を揺さぶり.古都を厄災から守らんとする決意の火.
途絶えることなく灯し続けた 火は.送り火の未来を支える大きな力となる!
『送り火の 「大」真紅にて 蚯蚓脹れ』 (山口 誓子)
亡者を救う仏事だが. 日本では魂たま祭りと習合して.祖先を供養する 仏事に
なったと言われています.
盂蘭盆会はかつて 旧暦の 7月15日を中心に行われていましたが.
明治維新後の改暦により8月15日を中心に行われることが多く
(五山送り火)も 改暦により.8月16日に行われるようになりました.
夏の夜空を(五山)~東から 西へ 燃え上がり⇒御盆に迎えた精霊を送ります
西賀茂船山にて灯される『舟形』
上賀茂橋(玄以通)が一番 舟形を見るのに適している様で上賀茂橋は北を
見れば大きく舟形が見え南には(大文字)が~舟形の水鏡も楽しめそうです
(オショライさん)が『舟形』に乗られ無事にお帰りになる事を祈り~(合掌)
古都の夜空には綺麗に「大」の字が現れ 室町時代以降の 壮大な京都の
伝統行事「葵祭」 「祇園祭」 「時代祭」と並んで京都四大行事の一つ古都の
夏の風物詩ですね!
小生は [BSプレミアム.BS11]・[京都放送]で魅せられました.
皆様方は如何でしたか!
『山の端に 残る暑さや 大文字』 宋屋「瓢箪集」
幽玄の世界に導く 春日大社(花山院弘匡宮司)の「中元万燈籠」は暴風雨に
見舞われた台風7号の影響で14.15の両日とも.参拝者の安全確保の為中止され
14日は閉門後.回廊内の釣灯籠約1000基のみ点灯.非公開で神事が行われました
奈良大文字保存会は高円山で15日夜に営まれる「奈良大文字送り火」も中止!
慰霊祭は春日大社と大安寺で関係者のみで実施・奈良県が予定した送り火鑑賞の
ための県庁屋上の開放も中止となりました (8月14.15日)
『灯の入りて 人の温みの 石燈籠』(沢木 欣一)
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