2020/08/18

『巌群の乾きてくらし朱夏の(送火を こえてシヨパンの 流れけり~鎮魂と平和の祈り(奈良大文字送り火)~『送り火の「妙」女偏高くして』(誓子) 大文字焼きって言わんとって!京都(五山送り火)

 


 


『送り火の「大」真紅にて 
    蚯蚓脹れ』 (山口誓子)

 

「大文字焼きって言わんとって.送り火どす」  「私たちにとっては 

御先祖をお送りする大切なものなんですよ」~幼少の頃 京都の人達に

屡々言われたものです

(五山の送り火)は先祖の霊を送り出す伝統行事.江戸時代には 既に

行われていた事が歴史資料に有り市の無形民俗文化財に登録されていますね 

『送り火の 京言葉にて お舟はん』 (百合山羽公) 

古都の夏の風物詩「五山送り火」(8.16)

今年は新型コロナウイルスの為.京都五山送り火連合会が規模を縮小し

(火床)と呼ばれる点火する場所の数を大幅に減減少した為「大」等の

文字.図形は残念乍ら浮かび上がりませんでしたね 

「五山送り火」は例年.如意ケ嶽に「大文字」が点され東から西へ

「妙法・船形・左大文字」「鳥居形」が順に点火され 京都の夏の

終わりを告げる 古くから京都の人々が大切にしてきた お盆の

伝統行事ですね・送り火は太平洋戦争で194345年中止されたが

縮小して開催されるのは初めて.昨年(2019)は約28000人の人出!

(京都府警発表) 

2020年は観光客の密集を避ける為.京都五山送り火連合会が「見学に出かけず

自宅で静かに過ごしてほしい」と呼び掛け今年は感染予防を重視され

見物客らの混雑を避けTV・ネット中継や作業にあたる保存会員の密集を

避ける為(火床)の数を大幅に減らし「大文字」の火床75カ所を6カ所

「妙」(1033カ所)「法」(63カ所)「船形」(79カ所)「左大文字」(53カ所)

いずれも1カ所に「鳥居形」(108カ所)2カ所にしました 

『送り火の「妙」 女偏高くして』 (山口誓子) 

(大文字)と言えば(京都五山送り火)でしょうが奈良 高円山.

鎮魂と平和の祈り(大文字送り火) 

古都.奈良の夏の風物詩「奈良大文字送り火」炎で描かれた巨大な()

文字が夜空に~終戦記念日に合わせ戦没者や災害犠牲者を慰霊するのが目的

昭和35年から始まった行事です

「大文字送り火」春日大社境内の飛火野で慰霊祭⇒例年なら午後8時に

日本最大級とされ1画目が109m.2画目164m.3画目が128m

()の字が南都の暗闇に浮かび上がりましたね! 

()の字は宇宙を意味し文字を作る火床の数は人間の煩悩と同じく(108

奈良公園一帯.平城宮跡等々奈良市各所周辺の高い建物等からも

見る事が出来ますね! 

61回目の今年は.規模を縮小し(108)ある火床を約半分の(56)にして

点火!小さな ()を浮き上がらせ.更に(三蜜)を 避ける為点火時間も

非公表と奈良大文字保存会から発表されていました! 

*「毎年815日に開催の(奈良大文字送り火)行事は(コロナウイルス)の状況を

鑑み規模を縮小して執り行われます!

例年.春日大社境内・飛火野で執り行われている慰霊祭は春日大社(神式)

大安寺(仏式)にてそれぞれ関係者のみで行うほか 高円山で点火()の字

火床の数を例年より減らして実施されます【発表文】

新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い屋外での鑑賞は控え 各々

ご自宅より御祈り下さいます様に~(奈良大文字保存会) 

終戦記念日に合わせ戦没者や災害犠牲者を慰霊・新型コロナウイルス感染症で

お亡くなりになられた方々の御冥福を御祈り申し上げます! 

『送り火の あと束の間の 月明り』  (飯田龍太) 

煌びやか瑠璃燈籠「世界遺産春日大社」中元万燈籠神事.史上初ネットで中継

 (春日大社中元万燈籠)814日に舞楽.815日に神楽が奉納され来ました

平安朝の頃から庶民信仰が厚く藤原氏は基より広く一般国民から奉納された

(萬燈籠)3000基 古いのは(釣り燈籠)藤原頼通の寄進した(瑠璃燈籠)(1038) 

(石燈籠)では春日 若宮社の南方にある藤原忠通の寄進した 柚木燈籠(1137) 

また飛火野横の参道には立派な2つの大燈籠が鎮座しますね! 

崇敬者の願いを揉めた和紙が貼られ萬燈籠の日.花山院弘匡宮司が 本殿前の

(瑠璃燈籠)中門の(燈籠)に点火!回廊の 釣り燈籠や 参道脇の石燈籠が

次々に明灯りが燈され参列者の各自が浄火を入れ.例年なら境内にある

30000基)の全ての萬燈籠に火が灯されて来ました 

今年(20120)815(土曜日)のみ開催され御本殿参拝所を閉門後に回廊内の

(釣燈籠)に点灯された上で⇒(大災害の早期復興)並びに(新型コロナウイルス

感染症の早期終息)祈念する神事が斎行されました

春日大社.御本社は閉門までの間.参拝することはできますが17時閉門されます 

「世界遺産.春日大社」では奉納された燈籠に灯をともす神事「中元萬燈籠」

今年(2020)は新型コロナウイルス感染拡大防止及び参拝者の健康と安全を

考慮し神事は815日境内3,000基の内.御本社の(1,000基の釣燈籠)のみ

点火され一般参拝は両日中止となりました 

ニコニコネット超会議では約800年前から続く貴重な神事を(リモート)

拝観できる企画として 現地の模様を生中継⇒参拝者のいない静かな萬燈籠

新型コロナウイルス早期終息を祈念する神事等の様子.間近では拝見出来ない


(瑠璃燈籠)映像等々神事ネットで中継~春日大社史上初の 試みも

行われましたね 

『巌群の 乾きてくらし 朱夏の昼』(大野林火) 


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2020/08/08

『ゆめの国 燃ゆべきものの 燃えぬ国~公家装束は奈良時代の朝服に由来『みやびの色と意匠 公家装束から見る日本美)「鹿だまり]「鹿団子」~『よみがえる正倉院宝物.再現模造にみる天平の技』

 

『ゆめの国 燃ゆべきものの 燃えぬ国

       木の校倉の とはに立つ国』

                                 (森 鴎外)

 

   特別展「みやびの色と意匠 

    公家服飾から見る日本美」

1300年を超えて受け継がれてきた公家装束の歩みを伝える『みやびの色と    意匠 公家装束から見る日本美』「奈良県立美術館」で 開催されています                           (前期.令和2725日~823(後期.825日~922日) 

朝廷に仕える高位の貴族や皇族らが着た公家装束の世界!

江戸~明治時代の公家衣装や衣装が描かれた絵画約65女性の公家の正装「五衣唐衣裳・

十二単」は袴の上に「単」を着て.その上に「五衣」や「唐衣」等の衣装を何枚も重ね

着するのが特徴とされていますね 

上皇陛下の叔母様にあたる秩父宮勢津子妃1928年の御婚儀で着用された五衣唐衣裳

一式(公家服飾から見る日本美展)で来館された皆さん方の関心の的でした!

衣装を重ねず個別に展示されていて雅やかな文様や素材の質感を詳しく観賞出来ますね 

「公家装束がテーマの展覧会は当館では13年ぶり多くの衣装がそれ以来の出展なので

この機会に是非共見てほしい」~(県立美術館.飯島礼子主任学芸員) 

“日本の美”ここにあり―千年を超える歴史が織りなす装束の世界へ                                ようこそ「奈良県立美術館」より 

「人が身につける衣服は着用者の身分や立場を示すとともに 美意識が現れる代表的な

媒体です・日本の場合.束帯や五衣唐衣裳等の公家装束にまた民族衣装として国際的にも

認知されている着物にこのことはよく表れています」 

「中でも公家装束は奈良時代の朝服に由来し平安時代に育まれたもので日本の気候に

順応したゆったりとした形が特徴であるとともに色彩の組み合わせを自然の景物に

なぞらえる繊細な美意識の結晶でもあります

日本の歴史と美意識が生んだ伝統文化の象徴なのです!  本展では県立美術館が所蔵する

吉川観方コレクションの作品を中心に近府県が所蔵する作品も加えて公家の装束を

展覧します. 1300年という時間の中で発展し継承されてきた装束の歩みと.

そこに展開された「みやび」の世界をご覧いただきます.

細やかな日本の美の真髄に触れる機会となれば幸いです」 

「奈良県立美術館」1Fギャラリー(奈良の仏像海外展示報告「奈良の至宝を世界へ」 

奈良県が2019年に欧州で開催した仏像展示の様子を写真パネルや映像を通して紹介

ギメ東洋美術館(古都奈良の祈り)展.大英博物館「奈良―日本の信仰と美のはじまり」展

講演会「公家・女房装束と有職故実―令和に伝えられた日本服飾の美―」

講師.(田中潤 学習院大学非常勤講師) 日時:823日(日)14時~(約90分)

 美術講座「宮中の行事と装束―『即位図』『新嘗祭図』講師.(飯島礼子 主任学芸員)

日時:913日(日)14時~1Fレクチャールーム 

(猛暑日)が続く奈良公園(飛火野)では鹿の集団にも逢いますが夕刻方になれば沢山の鹿

集まり暑さを凌ぐ様子⇒「鹿だまり」が見られます!

特に(奈良国立博物館前)では日陰の芝生に佇み春日社近くの鹿園に帰る途中の鹿達が

集まる現象は有名で「鹿だまり」「鹿団子」等々と呼ばれていますね

芝生の下にある地下通路からの排気が通る為.若干涼しいからと言われていますね! 

(よみがえる正倉院宝物-再現模造にみる天平の技」(PART )にて 既に(611)

書きましたが~新型コロナウイルス感染拡大防止の為.対策を講じ519日より開幕予定

でしたが残念乍ら開催期間は202074日~96日迄開催されています 

御大典記念 特別展 「よみがえる正倉院宝物」─ 再現模造にみる天平の技 ─                                                                                                               (奈良国立博物館) 

東大寺の倉であった正倉院正倉に伝えられた約九千件に及ぶ正倉院宝物の内これまでに

製作された数百点の正倉院宝物の再現.模造品の中から約90件を一堂に公開されています

1300年の技がいまここに甦ります(奈良博物館) 

元来正倉院宝物の模造製作は修理と一体の事業!昭和47(1972)からは宝物の材料や

技法.構造の忠実な再現に重点がおかれる様になったそうです

以来.人間国宝.伝統技術保持者の熟練の技と最新の調査・研究成果との融合により

芸術性・学術性の高い優れた再現模造が数多く生み出されて来ました 

平成最後の年に8年がかりで見事に完成された「模造 螺鈿紫檀五絃琵琶」を始め⇒毎年

秋に開催される(正倉院展)では一部が展覧される以外は殆ど公開されてこなかった宝物


近年製作された再現模造作品等を通し(天平)美と技に触れ日本の伝統技術を継承する

事の意義を感じられる素晴らしい展覧会ですね 

(奈良国立博物館)での開催を皮切りに⇒名古屋.沖縄.福岡.新潟.北海道.東京等々全国各地を

巡回予定とされています

皆さんの地方でも(人間国宝)(伝統技術保持者)熟練の技と最新の調査.研究成果との

融合により優れた作品が数多く生み出されてきた再現模造「よみがえる正倉院宝物」

一度観賞されては如何でしょうか 

『ゆめの国 燃ゆべきものの 燃えぬ国 木の校倉の とはに立つ国』 (森 鴎外) 

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