2023/03/16

(大和路に春が~世の人々の罪を懺悔し. 世界の平和や五穀豊穣を祈る・天も焦げよと松明の炎見上げ~春を呼び.天も焦げよ~(1272回目. 東大寺二月堂修二会.お水取り

 

        うちのぼる 佐保の川原の 青柳は 今は春べと なりにけるかも

                                      (萬葉集 巻8 一四三三 大伴坂上郎女) 

人が知らず知らずに犯している過ちを 東大寺.二月堂の 本尊「十一面観世音菩薩」

懺悔する修二会.お水取り 大仏開眼と同じ天平勝宝4(752)から一度も途切れる

ことのない「不退の行法」東大寺二月堂の「お水取り」

旧暦2月に 人々の幸せを祈る 法要『修二会』今年で1272回目を迎えました 

世の人々の罪を懺悔し. 世界の平和や五穀豊穣を祈る お水取り(松明)は 本行(1)から 

毎夜ともされます 

12日夜. ひときわ大きな「籠松明」が登場! 通常の松明(重さ約40キロ)よりも一回り

大きいく 60キロの松明が使われています.

練行衆(こもりの僧)を補佐する 童子が これを1本ずつ担いで 二月堂の舞台に上がり

欄干から外へ向かって揺さぶると. 大量の火の粉が辺りを赤く照らしました. 

「お松明」が二月堂に上がり.練行衆の足元を照らす例年は多くの 参拝客が

見守っもていますが 今年も新型コロナウイルスの感染防止の為. お松明の拝観には

人数制限が設けられ. 11.ひときわ大きい籠松明出る12には ~今年も二月堂

周辺には入れません. 

   『修二会の 奈良に夜来る 水のごと』 (角川 源義)

 
218世東大寺別当.華厳宗管長森本公穣さん
練行衆(こもりの僧)に 加わるのは

19回目ですが本年初めて 大導師を務められました.()

大導師が書く(諷誦文) 初めて自分が作った.諷誦文は現在の問題を記す[現在句]

亡くなった人達を追悼する[過去句]から成り今年の現在句に「遂に国家の内には

隣国を侵略し.無辜の民を戦火晒すものあり~人類の未来をして其の 生命存続に

不安を懐かしめたり」

ロシアのウクライナ侵攻を憂える文言を読み込んだ 過去句では. 新型コロナウイルス

 感染症.~トルコ.シリアの大地震で命を落とした人々への追悼の思いをつづった.

「世界の人々が 日々犯してきた過ちや.心の中で悔いていることを. 僧侶が人々に

代わって観音菩薩に懺悔するのが修二会の行. 戦争や災害続き.毎日死者が増えて

いく中で.それを観音様きちんとお伝えして. 許しをいただくことが

我々の使命だと思う 

祈りの先導役である「大導師」が書いた(諷誦文)現在句冒頭では 

「三宝衆僧ノ御布施一裹 右志趣ハ世界ノ平和ト 人類及ビ万物ノ幸福ヲ

祈ランガ為 観音菩薩ノ御前ニ跪イテ三箇ノ金鈴ヲ鳴ラスモノナリ」

本業の間 毎夜読み上げられ 満行に向けて練行衆祈りの行は続いています. 

人間は自然が自然どおりに動いていく.その法則の中で生きていくしかない~

(五穀豊穣)(万民快楽)(風雨順時)があって初めて成り立つもの~「春を待つ」

人の心の悩みがあるから 修二会はこれだけ続いてきた』2(大導師)を務められた

(上司永照師)「お水取り」の畏敬の思いですね! 

10年前も参籠され 一昨年は祈りの中心「大導師」橋村公英執事長()東日本大震災

関西でも揺れを体感した人は多いでしょう! 行に励んでいた橋村さんは

「気づかなかった」 練行衆は行の間.二月堂の宿所で合宿生活をするので 携帯電話.

テレビに接することは無く「人から話を聞き 夜になってから知った修二会の記事が

載る新聞を読むことはあるので翌日以降だんだん状況が理解できました」

「ともかく最後まで勤め上げるという思いだけ他の練行衆もそうだったでしょう」

(橋村公英執事長) 

             走る 火影 揺れる あふれる涙 燃える

                                燃える 燃える 松明 「修二会」

 ♪ 春寒の弥生 三月春まだき 君の肩にはらり 良弁椿 ここは東大寺 足早にゆく

人垣の誰となく独白く 南無観世音 折から 名残り 雪 

君の手は既に 凍り尽くして居り その心 ゆらり 他所にあり もはや二月堂 

天も焦げよと松明の 炎見上げつつ何故君は泣く 雪のように火の粉が降る~~♪

               「修二会」    (さだまさし 作詞・作曲) 

天平勝宝 {752}~連綿と途切れず幾多の辛酸を潜り抜け1250年以上. 連綿と

続けられている1272回目『春を呼ぶ』東大寺二月堂の(修二会)

「身体健全に守らせたまえ南無観自在菩薩」 

東大寺二月堂の修二会13日未明には.練行衆が 本尊・十一面観音に供える神聖な

「香水」二月堂下の閼伽井屋.若狭井でくまれ 二月堂へと3往復して内陣に納めらた 

「お水取り」の儀式に こんな伝承がありますね.修二会を始めた 奈良時代の僧.

実忠が全国の神々を法会に招いたが.若狭の遠敷明神は 魚を捕り遅刻.お詫びして.

若狭から霊水を送り.二月堂のそばに湧き出させたと言われています. 

前行も含めて 約1カ月続いた 二月堂.修二会15日未明満行を迎え 練行衆はお堂を出て

石段を~ 厳かに下り修二会の行法「達陀」で用いた達陀帽は 火の行の 達陀で 練行衆が

かぶる 金襴の帽子子供がかぶると呪力が宿り健やかに育つと伝わる.

 [身体健全に 守らせ給え. 南無観自在菩薩]と念じ 子どもたちに 帽子をかぶせた 

上田豊さんは皆さんの健康を願ってご奉仕し.自身も御利益をいただいています」

                   『しら梅や 若狭の水に 夜の声』     (松瀬 青々)  

春寒の 弥生三月十五日未明 大和路の春を呼ぶ 煌めく()~古都の祭典は世の平穏.祈りを

捧げ 厳格な清浄さで 慰霊と災害.復興への 祈願!二月堂本尊の十一面観音に人々の罪を 

懺悔『五穀豊穣}『万民快楽』---幸せを祈る1272回目 『修二会』

315日未明に(満行)を迎えました!  

               

                 ぬばたまの 黒髪山の山草やますげに 小雨降りしき しくしく思ほゆ

                                                                  (萬葉集 巻11  2456 作者未詳) 


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