2011/01/01

新しき年の初めに~{辛卯 元朝詣}~凛とした蜻蛉島 大和

新しき 年の初めに 思ふどち
   い群れて居れば 嬉しくもあるか 
     道祖王(などのおほきみ)  《萬葉 19

{五年正月 於治部少輔石上朝臣宅嗣家宴歌三首}
新年始尓思共 伊牟礼乎礼婆宇礼之久母安流可

{寒波の到来の日本列島}
凛とした{ 元朝}

寒波の中での年明け
豪雪の北国を始め~
日本海側にも暴風~
記録的な大雪
続いている
様子ですね~~
幸い 薄っすらとした
雪化粧で新年を迎えた
大和盆地~我が家の庭の
南天竺・山茶花
鮮やかな元朝の陽光
えていました

元朝詣は例年通り 春日社.布留社.生駒聖天.往馬社

武甕槌命が白鹿に乗って遣って来たとされる
《春 社》~{二拝 二拍手 一拝}

平城京の守護の為に創建された御社とされており
和銅3年(710藤原不比等が平城遷都の際
藤原氏の氏神を祀ったのが起こり神護景雲2
今の地に社殿を造営興福寺と同様 藤原氏が勢力を
伸ばすにつれ社殿の造営が行われ 平安後期には
現在のような規模を整えました

本殿向って{}--第一殿 茨城 鹿島神宮から
迎えられた武甕槌命(タケミカヅチのミコト)
第二殿 千葉 香取神宮から迎えられた 経津主命
第三殿 天児屋根命(アメノコヤネのミコト)と 
第四殿 比売神(ヒメガミ)は枚岡神社から 其々
春日の地に迎えて祀られています
奈良時代の神護景雲二年(768) 現在地に四所の
神殿が創設されたのが始まりとされています
境内に含まれる主なものは標高295mの
御蓋山全域の山林部と社頭から西方
飛火野・雪消の沢一帯の芝原
若宮おん祭の御旅所(おたびしょ)から
一の鳥居に至る参道の地帯を含む平野部です

また{万燈籠}で知られる釣燈籠 石燈籠の多くは
庶民の寄進によるもので 庶民信仰の深さを
伺い知ることができます
毎年2月節分の日と81415日に全ての
燈籠に火を入れる“万燈籠”の行事が
行なわれています


布都御魂大神を主祭神とされる
《石 宮》{石上神宮}

石上布留社 古代の山辺郡石上郷に属する
布留山の西北麓に鎮座し 布都御魂大神
神体である布都御魂剣に宿る神霊とされ
布都斯魂大神 宇摩志麻治命 五十瓊敷命
白河天皇 市川臣を 配祀されています
市川臣は 孝昭天皇の皇子.天足彦国押人命の
後裔で 当社社家の祖です

『古事記』・『日本書紀』に既に 石上神宮
石上振神宮との記述があり古代軍事氏族である
物部氏が祭祀し~ヤマト政権の武器庫としての
役割も果たしてきたと考えられています

社伝によれば布都御魂剣
武甕槌.経津主 二神による
葦原中国平定の際に使われた
剣で 神武東征で熊野において
神武天皇が危機に陥った時に
天津神から高倉下の手を通して
天皇の元に渡りその後 物部氏によって宮中で
祀られていたが神天皇7年勅命により物部氏の
伊香色雄命が現在地に遷し{石上大神}として
祀ったのが当社の創建とされています
また禁足地は今もなお 布留社と刻まれた
剣先状石瑞垣で囲まれています


歓喜天が守護神の 宝山寺・生
《大聖歓喜自在天》{都史陀山大聖無動寺}

除日の夜生駒聖天 鐘楼の余韻が~
凛として朗々と寓居にも響いて来ました

生駒{大空の中に龍に乗れる者あり かたち
唐人に似たり 青き油笠を着て葛城の嶺より
馳せて胆駒山(いこまやま)に隠る~午の時に
いたりて住吉の松のいただきの上より
西に向い馳せ去りぬ~(日本書記)とあります

生駒山は古くから神霊の宿る山として崇められ
役小角 空海の修行の地との伝承があり~
今も山中にお瀧場として霊場が点在しています



真言律宗 正式名{都史陀山大聖無動寺}と言い
延宝六(1678)年 宝山湛海の開山
本尊は 不道明王だが 聖天さんと呼ばれる
大聖歓喜自在天への信仰が強く
この寺の信仰は 般若磐と呼ばれる安山岩の
突起に出来ている洞穴に見る巨石信仰にあり
特に生駒市から南へ行った処から見る岩山には
ただならぬものを感じるものです


生駒に拠点を置いた
『記紀』に表れる---
最古の氏族は~長髄彦や
物部の遠祖の饒速日尊で
あり彼らを奉じる氏族は
この磐山を見逃すはずが
なく 聖地として敬ったと
考えられていますね!



生駒山が御神体の 往馬坐伊古麻都比古神社

御祭神は 伊古麻都比古神(産土の男神)
伊古麻都比賣神(産土の女神)ほか 五柱で
貞観元年(西暦859)『延喜式神名帳』には
往馬坐伊古麻都比古神として名を連ねる神社です


また{生駒曼荼羅図}は県の絵画とされ伝統行事の
火祭りは県の無形民俗文化財と指定されています
つまり 往馬大社は古くから火の神として尊ばれ
歴代天皇の大嘗祭に用いられる 火きり木を
献上されており昭和天皇の大嘗祭や平成2年に
執り行われた 平成の大嘗祭の{斎田點定の儀}にも
往馬大社の 火きり木が使用されましたね!


斎串立て 神酒据ゑ奉る 神主部の
    髻華の玉影 見れば羨しも
      ( 萬葉 巻第十三 ))

五十串立神酒座奉神主部之雲聚玉蔭見者乏文





酒もすき 餅もすきなり 今朝の春  高浜虚子

山めぐる 大和国原 日の始 岡本 艶女 『松 苗』


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